著者
稲賀 繁美 放送大学客員教授/国際日本文化研究センター副所長・教授/総合研究大学院大学教授 発行年
18ISBN
978-4-595-31859-7サイズ
A5ページ数
236全体のねらい
本書は、おおよそ鎖国期以降の時代に限定し、「日本美術」とその外部との関係を問い直していく。従来、歴史といえば国民国家の枠組みを自明視した各国史が支配的であるが、この枠組みを近代国民国家意識が未成立だった時代にまで遡って無批判に当て嵌めるのは不適切であるとの認識が広がっている。また近代の国民文化論には、かえって文化交流の実態を覆い隠すという欠点も見逃せない。そこで、情報の流通や授受からいかに造形が生まれ、いかに美術と呼ばれる営みが活性化されていったかに注目していく。章の構成
1.透視図法の東西:導入にかえて
2.欧米での北斎評価
3.エドゥアール・マネの日本
4.陶藝のジャポニスム
5.琳派とエミール・ガレ、クロ―ド・モネ
6.異界接触論:ファン・ゴッホとポール・ゴーガン
7.天心・岡倉覚三とベンガルの美術運動
8.東洋美学と西洋:翻訳の問題
9.海外からの伊勢神宮への眼差し
10.矢代幸雄における美術の東西:造形の現場と学術
11.余材と封印:石井鶴三と近代彫刻造形
12.野口米次郎からイサム・ノグチへ
13.八木一夫 彫刻と陶藝のあいだ
14.エル・アナツイと世界の織物
15.華厳パラダイムと現代美術:まとめにかえて
販売価格 |
3,410円(税310円)
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型番 |
3430 |